人が自然に思うことに対して「おかしい」と言いたくない話。
私はよく、
「性に関して専門的にやりたいなんておかしい」
「恋愛ばかりになるなんておかしい」
「濡れ場のある作品ばかり出たいなんておかしい」
「そんな人を好きになるなんておかしい」
など言われることがありました。
それを言って来た人は自分にとってとても大切な人であり、尊敬する人でした。
その人にそう言われると、
「あ、そう思ってしまう自分がおかしいんだ」
と、疑わず自分に対して思っていました。
けれど自分の中から自然に生まれて来た欲求は失くすことができず、その間で苦しんでいました。
おかしいからやめなきゃ、なおさなきゃと思えば思うほど、好きな人のことばっかで頭がいっぱいになっていったし、罪悪感を抱きながら性のことを発信していたし、興味もないのに濡れ場のない作品にも参加しようとしてみたり、参加してみようとするんだけどやる気が全然出なかったり、なんだかなぁとモヤモヤ胸の中で抱えていました。
最近やっと気付けたこと。
その人が私に対して言っていた「おかしい」「普通に考えて」は、ただ単にその人が私とは違うということ。
それに気付けた時に私は何かからやっと解放されたような気持ちになりました。
違うだけなのだから、合わせる必要はないと。
仲良くなくても、離れても良い。
時に相手は、少しも悪気なく、なんならあなたのためと本気で思ってあなたのことを「おかしい」「ちゃんとしなさい」「なんでそうなるの?」
といった言葉を使ってくるかもしれません。
そういう時は、
「この人と自分は違う人間なんだ。」
ということをぜひ知っておいて下さい。
それが自分がどれだけ尊敬している先輩であろうと、自分に色々なことを教えてくれる先生であろうと、親であろうと。
そして違う人間なのだから、分かり合えなくても良いのです。
その人が自分のことをおかしいと思う、普通は違うと言ってくる、なぜそうなるのと責めてくる。それをどうにかする必要はないのです。
色々と言われて嫌だなと思うなら、距離を置いても大丈夫なんです。
自分とその人は違う人間なので、全ての価値観を一緒にできるわけがないですし、する必要もないのです。
それはその相手に対して嫌いだとか感謝していないとか冷たいとか、そう言った類のものとは違います。
だから安心して、離れて良いと思います。
私は、人に「おかしいよ」と言いたくない話。
なので私が人に、特にこれから子どもがもしできたとしたら、「そんなのおかしいよ」とはできる限り言いたくないなと思いました。
自然に思う気持ち、こうしたいと思う気持ち、何かを好きだと思う気持ち。
そういったものに対して私の立場で「おかしい」と言ってしまったら、その子は私の言った「おかしい」を信じてしまうと思うからです。
何か意見を言う時は、「私はそれに対して違う意見を持ってるよ」など、「私は」ということをしっかり伝えたいなと思います。
決してその子から自然と生まれて来たことを否定するような言葉をかけないようにしたいです。
それがありのままのその子を愛する、ということに繋がるんじゃないかと思うからです。
経験上、「そんなんじゃダメだ」「それはおかしい」と言われたことに関しては余計にそうなってしまうと感じています。
恋愛に関しても、「なんでそんなに恋愛ばっかりに頭がいっちゃうの!おかしい」と言われれば言われるほど抜け出せなかったし、ちょっと種類の違うお話かもしれませんがお酒やギャンブルだって「なんでそんな風になってしまうんだ」と責められていた時はずっとやめれませんでした。
今は抜け出せたのですがどうして抜け出せたかって、「恋愛ばかりになってしまう自分」も、「ギャンブルをしてしまう自分」も、「お酒を飲んでしまう自分」も、自分が認めてあげれたからだと思います。
今までずっと「こんな自分はダメだ」と思って来たけれど、私だってなりたくてなってるわけじゃないし、しょうがないじゃんと思えてやっと不思議と抜け出せました。
もし、親御さんでお子さんが何かに依存したり、どうしてやめられない事柄がある時は、私はあまり責めない方が良いと思います。
それよりも一緒に、「どういう時にそれをしてしまうのか」とか、「そうなってしまう時の気持ちはどんな感じなのか」とか、寄り添って聞いてあげてほしいなと思います。
自分でも悪いのは十分わかっている、でもやめられない、という状態の人が多いと思います。その人を責めてもあんまり効果がないと思います。十分自分で自分を責めていますから。責めることは解決になかなか繋がらないかと思います。
あくまで自分の経験だけのお話ですが、少し参考になれば。
もし皆様の中でおかしい自分を責めている人がいたら、どうか責めるのはもう終わりにしてあげて下さい。
それがあなたなのですから、仕方ないです。
本当は何にもおかしくありません。
だからもっと、ありのままの自分を愛してあげて下さい。
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この本を読んでる最中に感じたことを書きました。