「#metoo」とは?
グラビア女優石川優実(@ishikawa_yumi)です。
あなたは「#metoo」を知っていますか?
今、世界で話題の「#metoo」をご存知でしょうか?
#MeToo(ハッシュタグミートゥー)は、「私(me)も(too)」を意味する英語にハッシュタグ(#)を付した言い回し。
セクシャルハラスメント(セクハラ)など性的虐待の被害体験を告白・共有する際にソーシャル・ネットワーキング・サービスで使用される。#Me Too、#metooなども用いられる。
海外ではたくさんの女優さんが発信していますが、日本では未だネット上でのムーブメントに過ぎないような気がします。
まずは、自分には関係ないだろうと思っている方々に、「#metoo」とはなんなのかを知ってもらいたいと思い今日はブログを書きます。
- あなたは「#metoo」を知っていますか?
- 日本では広がらない「#metoo」
- 「#metoo」が日本でも広がるためには?
- 「#metoo」に関して伝えたいこと
- 「#metoo」と言ってみて
- 「#metoo」に関して取り上げているメディア
- 「#metoo」と声をあげた人たち
- 「#metoo」とは?まとめ
「#metoo」が広まったきっかけ
海外
始まりは女優がハリウッドの映画プロデューサーからの被害を訴えたことでした。
きっかけは女優のアリッサ・ミラノさん。10月15日、被害を受けたことのある女性達に「MeToo(私も)」と声を上げるよう、Twitterで呼びかけています。Me too。「友人が提案しました。セクハラや性的暴行を受けてきた全ての女性たちが『私も。』と投稿すれば、人々に問題の深刻さを知ってもらえるかもしれません」
出典:BuzzFeedNEWS 性的被害に「MeToo(私も)」世界、そして日本で戦う人たち
If you’ve been sexually harassed or assaulted write ‘me too’ as a reply to this tweet. pic.twitter.com/k2oeCiUf9n
— Alyssa Milano (@Alyssa_Milano) 2017年10月15日
日本
この動きを受け日本でも、少しずつ声が上がり始めました。
ジャーナリストの伊藤詩織さんは、10月半ばに本を出版。
人気ブロガーで作家のはあちゅうさんは、12月半ばに以前勤めていた電通の上司からのパワハラ・セクハラ被害を実名で告発しました。
「#metoo」の目的
私はこの「#metoo」を、
- 今まで「No」と言えなかった人が「No」と言える世の中を作ることが大切だということ(言う側も聞く側も、お互いが歩み寄る努力をすることが大切だということ)
- 加害者に相手を傷つけていることを自覚させること
- 被害にあって辛い思いをしている人は、一人で我慢しなくて良いということ(同じような思いの人がたくさんいるということ)
- このような被害が表に出ていないだけで、日常生活で当たり前のように味わっている人が少なくないということ
- 被害にあった人は、他の人が想像もつかないくらい思い悩んでいる(時には自殺ほどのことが視野に入ってしまうくらい)こと
を知ってもらうことを目的にしている、と解釈しています。
これに、実名告発が入ってくると 、
- これ以上その人物からの被害が増えないようにすること
を目的としていると思っています。
日本では広がらない「#metoo」
しかし冒頭で書いたように、日本では海外に比べてこの運動の広がりが鈍いように感じます。その理由を自分なりにまとめてみました。
「#metoo」と声を上げると、誹謗中傷を受ける
一番の理由はやはりこれではないでしょうか。
これはSNSでも現実社会でもどちらにも言えることですが、自分が辛かったことを訴えると様々な粗を見つけ、
「お前に隙があったからだ」
「女を売りにしているくせに」
「その職業なら仕方ない」
「それくらい上手くかわせ」
「自意識過剰だ」
「お前にも非があった」
「断らない自分が悪い」
等の言葉を投げつけられます。
そもそも、今まで性被害が表に出づらかったのはこのようなことが当たり前に起きるからです。
相談をしても、責められて終わる。そのような経験をしてきた人が多く、言わずに我慢するしかないような状況になっていたのです。
「#metoo」は、自分には関係ない
私も、海外の動きをニュースで見たときはこのような認識でした。
こうやって声を上げるような「#metoo」というのは、
突然知らない人から夜道で襲われたり、そういった被害のことを指しているのだと思っていました。
だから、自分が普段感じているような日常的に行われるセクハラなどはこの「#metoo」には該当しないのではないか、と思っていました。
しかし、Twitterでハッシュタグを辿ると、そこには自分がずっと抱いていた気持ちと同じ種類のものであろうツイートがたくさんありました。
そこまで自分で辿り着かなければ、自分とは無関係のものだろうで終わってしまうことが多いと思います。
それに、現在では世界でも日本でも芸能界の#metooが目立っているため、芸能界で働いていない人たちはワイドショーを見るような感覚で、自分とは無縁だと思っている可能性もあります。
「#metoo」というと、仕事に影響が出る場合がある
特に、職場でのセクハラに苦しんでいる人たちは、相談をしたところで逆恨みされたり、「それくらい我慢しろ」と言われたりすることがあり、今の職場で働きづらくなることもあります。
そもそもセクハラをその場で我慢してしまうことも、同じ理由からです。
私は職場でのセクハラではありませんでしたが、「#metoo」に関する記事を書いたところ以前より一時的に注目され、「今までの活動がバレると会社的にまずい」と言われたことによりアルバイト先を退社しました。
きっかけに過ぎませんでしたが、そのようなこともあるのです。
自分が無意識に加害者になっているのではないかという不安
自分はセクハラにあったことはないけれど、色々な事例を聞いているともしかしたら自分は過去にこのようなことをしていたのではないか。そう思う人が「#metoo」に対して恐怖心を持ち、この運動を無視しようとしていることもあります。
セクハラは、相手が本当に嫌がっていることに気付いていないことが多いのです。
「#metoo」が日本でも広がるためには?
それではこの日本で、「#metoo」の活動が広がるためにはどうしたら良いのでしょうか?
一人一人が、「#metoo」を自分ごとに考える意識を持つ
まずは今世界で起きている「#metoo」の運動に興味を持つこと。
自分とは無関係という意識から抜け出すことが大切です。
自分の周りにはそんなこと起こっていない。
自分はセクハラにあったことなどない。
自分はセクハラをしたことがない。
それらは本当に本当でしょうか?
一度、全員が向き合うときがきたのではないでしょうか。
「#metoo」と言った被害者が傷付かなくて済むような環境を作る
先ほども書きましたが、「#metoo」と声を上げた人に対して、心無いバッシングが本当に多いです。この状況を見ていたら、「言うのはやめておこう。」と思う人が多くて当たり前です。
声を上げた人に対して責めることに意味はありますか?
責めて何か良くなることはあるのでしょうか?
私にはとてもそれが何か良いことに繋がるとは思えません。
責めている人は、自分が一体なぜその人を責めるのか。
一度向き合って欲しいです。
「#metoo」に、正解・不正解はないと言うこと
私が自身の「#metoo」を記事に書いた時に一番戸惑ったのが、
これを「#metoo」などと言うな。
実名を出さなければ「#metoo」ではない。
などの批判を受けたことです。
しかしながら、「#metoo」に条件はないと思います。
実名を出さなければ「#metoo」ではないなどと法律で決まっているわけでもありません。
「#metoo」に関して伝えたいこと
嫌なことを嫌と言って良い
私が強く思うのは、何よりも自分が嫌だと思ったことを大切にして下さいと言うことです。
たとえ自分に非があると思い込んでいても、嫌だったことは嫌だった。そう声を上げることが悪いことなわけがありません。
あまりにも日常的にセクハラがあり過ぎて、そしてそれは我慢したり上手くかわすのが大人だ、と言う風潮があり過ぎて、嫌と言う気持ちを押し殺してなかったことにし、生活している人が多いのではないでしょうか。
もう、そのような時間は終わったのです。
そして同時に、他人は何に対して嫌と思っているのか、も素直に受け止めなければいけません。
誰かのための「#metoo」じゃない
たまに、「#metoo」と声をあげなさい、とか、他に被害を増やさないために実名で告発しなさい、とか言う意見を見かけますが、まずは自分の心を癒すことを最優先して欲しいです。
「#metoo」と言いたくない人は言わなくて良いし、言いたい人は言えばいい。
他の人のためにも言わなければ・・・なんて、思わなくて良いと思います。
「#metoo」と言うことによって当時のことを深く思い出して更に傷付いたりしてしまうのなら、一番に心の傷が癒される方法を取れば良いのです。
それが黙っていて時間が経つことで傷が癒えるならばそれで良いと思います。
逆に言うことで少しでも傷が癒えるのならば言えば良いと思います。
何よりもまず、自分の気持ちと向き合って、そして尊重してあげて下さい。
自分のことを大切に、尊重して欲しい
自分の書いた記事から引用します。
今、男性へどのように接して良いか悩んでいる女性はいるでしょうか。
女性として生まれた自分を恨んでいる女性はいるでしょうか。とにかくあなたはもっと自分のことを大切にし、尊重するべきです。
もし、いやと言って仕事がなくなったりしても、絶対に大丈夫です。
道はそこだけなわけがありません。
そうは思えないかもしれませんが絶対に道はたくさんあります。あなたは、頑張って無理をしなくて良いのです。
とにかく自分が嫌だと思うならば、今すぐやめてください。
権力のある男性に迫られても、断って大丈夫なのです。
断らない限り無くなりません。そして誰かに相談して、
「お前がしっかりしないから悪い」
と言われた時に、
「そうだ、しっかりしてない自分が悪いんだからもっと無理をしなければ」
と思わないで下さい。周りの人が言うしっかりと言うのは、自分に向き合い、自分を労わり、本当に自分に大切なことはなんなのかしっかりと考え、自分が自分のことを分かることです。自分を尊重して下さい。
決して、あなたに才能がなくて魅力もなくて価値がないから悪いと言っているわけではありません。
あなたは十分頑張っています。
そのエネルギーを間違った方向に使っていては、本当に頑張るべき場所に使えません。どうか勇気を出して、今の場所から逃げて下さい。
「#metoo」と言ってみて
私も昨年末に、「#metoo」の記事を書きました。
その後の自分の気持ちを書きます。
「#metoo」と言って良かったこと
私がこの記事を書いて良かったなと思ったことは、同じような思いをしている人が自分一人じゃないと実感できたことでした。
たくさんの方がメッセージを下さったりTwitterでリプを下さったりしました。
今までは、「嫌と思う自分がおかしいんじゃないか」と思ってきたし、そのようなことに対してはっきりと言ったり上手くかわせない自分がとても嫌いだったのですが、そんな風に思う必要はなかったんだ。と思えました。
メッセージや声をかけて下さった皆様、本当にありがとうございました。
「#metoo」と言ってつらかったこと
私の場合は、
- アルバイト先がなくなったこと
- 売名や嘘と言われること
- 身近な人に「あれはちょっと違うんじゃないの」・「楽しそうにやってたじゃん」と言われたこと
ですかね。知らない人からの誹謗中傷は、予想してた通りのことがほとんどでしたし自分自身もそう思っていたことなので、あまり気にしていません。し、元々表に出る仕事をしているので慣れている、と言うのもあるかもしれません。
普段表に出るお仕事をされていない人は、これはとても耐え難いことだと思います。
これから先、もし「#metoo」と声をあげたい人がいたら参考にしていただけたら幸いです。
「#metoo」に関して取り上げているメディア
様々なメディアが「#metoo」を取り上げるようになってきました。
一部ご紹介します。
BuzzFeed Japan
はあちゅうさんが実名告発をされたサイトです。
「#metoo」について、様々な記事を書いてくれています。
NHKのクローズアップ現代+では、世界と日本のひろがりかたの違いについて取り上げて下さいました。
文化通信社のBLOGOSで「#metoo」 に関して取り上げて下さっています。
これは私が場所を借りて書いた記事です。
こちらは芸能ジャーナリストで文化通信社の取締役である渡邉裕二さんが書いて下さいました。
「#metoo」と声をあげた人たち
伊藤詩織さん
はあちゅうさん
小島慶子さん
町田彩夏さん
「高橋まつりさんが亡くなったことどう思う?」「君みたいな容姿が綺麗な人がハキハキ意見を言うのが気に入らない」「女を武器にしている」「化粧が濃い」「スカートが短い」
— 町田彩夏/まっちー (@Ayaka_m_y) 2017年12月17日
どれも電通の選考中の言葉です。今まで怖くて黙っていたけれど未来の就活生がこんな想いをしないように声をあげます。 #MeToo
清水めいりさん
一度皆様も、目を通してみて下さい。
よろしくお願いいたします。
「#metoo」とは?まとめ
「#metoo」に関して、少しは伝わりましたでしょうか。
一人一人が自分には関係ないと思わず、向き合うことから全てが始まると思います。
全ての人が生きやすい世の中でありますように。