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仕事でパンプスやヒールを強制されてしまう話#KuToo

こんにちは、石川優実@ishikawa_yumi)です。

連日の立ち仕事で足と腰が死にそうだったので昔のことを思い出してこんなことを呟きました。

 

 

高校を出て、観光の専門学校に入学しました。その際、学校の研修でホテルのラウンジに泊まり込みでバイトをしました。

その時、パンプスで足を怪我しまくったので、(靴擦れ、小指の爪が削れる・血が出る、足の指の変形)、私はその研修が終わった後専門学校ごとやめてしまいました。

靴がペタンコで、つま先がもっと広いものだったらよかったのにな、と思いました。

みんなはすごいな、我慢できない自分はダメなのかなぁとか甘いのかなぁとか、なんで合うパンプスに出会えないんだろうってその後14年間ずっと思ってきました。

そして先週。私は今葬儀のアルバイトをしているのですが、こちらもパンプス指定です。ヒールは一応5センチくらいをと言われましたが、ごまかしつつ3センチくらいの「幅広」と書かれて売っていたものを使っています。

行き帰りはスニーカーに履き替え、現場入りする前にパンプスに履き替えます。ただでさえ荷物が多く遠くの現場まで行くのに、邪魔だなぁ、けど会社で決められていることだし、というか世間一般的にそういうものだし、と思ってアルバイトをしていました。

そのバイト中、同じ現場で働く男性スタッフが靴を脱いで和室に上がっていたので、何気なくその男性の革靴を揃えました。

その時に思ったのです。

「私もこの靴で働きたい・・・羨ましいな」と。

ホテルのラウンジの仕事も今の葬儀の仕事も私としてはすごく好きなお仕事ですが、いつも足の痛みと戦っています。正直、

「なんでこんなところに労力を使わなければいけないの?」という気持ち。
仕事をする上で、解決方法を考えるところ・お金をかける大事なところはもっともっと他にあるように思えたからです。

そんな中、先ほどのツイートを何気なく呟いたところ多くの方から共感をしてもらえたということです。

同じように感じている人がこんなにいたんだ、ととても嬉しく思いました。

パンプスやヒールが指定されることの問題点

私が思う、パンプスやヒールが指定されることの問題点をまとめます。
大きく二つの問題が私の中であります。

1、同じ業種の中で男女の履物に違い・差があること

私が今回、この呟きをしたきっかけは自分が男性の靴に注目したことでした。
「同じ業種・雇用内容でなぜ男性は革靴で、女性はパンプスやヒール指定なのか」。

男性もヒールを履いていたら、「この業種にはパンプスやヒールが必要な意味があるんだな」と思います。それを踏まえての抗議になります。

しかし私の件は違いました。
男性がパンプスでもヒールでもないならば、この仕事にパンプスやヒールは必須ではないわけです。

私の希望はまず、「男性と同じ革靴にしてほしい」。そう感じました。
私の想像ではパンプスやヒールよりは革靴の方が足に負担がなさそうだと感じるからです。

革靴もつらいと言っている男性が「俺もつらいんだからヒールやパンプスを履きたい!」と言ってこないのがその証拠なんじゃないのかなと感じます。

2、身体に負担のあるものを仕事をする上で強制することの意味

そして、二つ目の問題点が身体に負担のあるものを仕事をする上で強制することの意味、です。

ここに来て男性の革靴・ネクタイなども同じようになくなって行くといいなと思います。

謎のビジネスマナーがたくさんあるなぁと感じますが、とにかく生産性がなく合理的でないと思います。

本当にその仕事を発展させて行くためには必要なのか、むしろ無くした方が効率が上がるのではないのか。そう思えるものはたくさんあるので、見直しが必要なんじゃないかと思います。

論点がズレていると感じる意見もたくさん来ました。

今回、たくさんの意見が私の元へ来ました。

一つ言いたいことは、先ほど例に挙げた問題点1を飛ばして2に行こうとするのは私はとても違和感を感じる、ということです。

私に来たリプに、「革靴だってつらい」とか、「男性とか分けるから意見を聞く気が無くなる」「差別の仕返し」などがありましたが、私は今回同じ職種なのに男性と女性の靴が違うことについて言及をしました。男性がつらいと言っている革靴を私は履きたいのです。

男性より楽をしたいわけではありません。男性と同じにしてほしいのです。
なぜ、「女性が男性と同じにしてほしいと訴えること」が差別にあたるのでしょうか。

「ビジネスの場なのだから、なんでもかんでも廃止にできないのが社会というもの。歩み寄りが必要だ」というリプも来ましたが、男性の革靴がビジネスの場で許されているのだから、そこに私たちが揃えることがなぜ叶わないのか。

「履かなくて良い仕事を選べば良い」に関しては、このような理由で職業の選択が狭まること、そしてそこに性差があることを私は問題点としています。
男性はホテルの仕事を選ぶときに、「パンプスを履けないんだったらこの仕事を諦めろ」とは言われないわけです。

「良いパンプスを選ぶ努力をしろ」というような意見ももらいましたが、だからそもそもパンプスである意味は?と言っているのです。男性と同じ革靴になったらその意見だって分かります。
だけれど現状違います。

私がパンプスやヒールについてツイートをしたとき、本当にたくさんの「男性だって」というリプが来ました。
男性も困っているならば、そのときそのときに声をあげてください。意見を言った女性を黙らすための道具として使うのはもうやめてください。

これほど不毛な会話はないと感じました。
「ヒールやパンプスはつらい、男性と同じ靴を履きたい」に対して「男だって大変なんだ」じゃあ、こちらもそちらも何も解決しないじゃないですか。

女性の「同じにして」を差別や優遇・わがままと感じるのはなぜ?

女性専用車両でもよく話題に出ますが、女性が男性と同じになろうとすると必ず「逆差別」「女性優位」などと言われます。

女性専用車両は男性と同じように性犯罪に遭わずに電車に乗るためのものだし、今回のヒール・パンプスだって男性と同じようにつま先のつまった靴やヒールのある靴を履かなくてもよい状態で働ける権利が欲しいわけです。

男性の革靴を飛び越えてスニーカーにして!と言っているわけではないんです。

今のように割合として男性よりも女性の方が性犯罪に遭いやすい状態、女性の方がヒールやパンプスを履いて仕事をしなければいけない状態、この状態を男女は平等だと思っているから、本当に女性が男性と同じところに来たときに違和感を感じ、男性より上になったような気になってしまうのではないでしょうか。

男性もつらい思いをしているなら、私たちが声をあげたときだけでなくもっと意見を言って欲しい。

女性がオフィスカジュアルで男性はスーツ指定・女性は髪型自由で男性はダメ、これらは私のヒールやパンプスの問題と同じものだと思います。
私は男性にそのように言われたら、「そうだよね、なんで女性は茶髪にしてよくて男性はダメなんだろうね」となります。

男性が私たちと同じようにスーツを脱いでオフィスカジュアルで出勤して来たり、同じように髪の毛を茶色にして来ても私たちは何も困らないからです。
私たちと同じことができるようになっただけなのですから。

男性が「スーツは夏なんか熱中症にもなるからきつい。女性はオフィスカジュアルでいいなぁ」と訴えることに違和感は感じますか?女性に対する差別的発言だと思うでしょうか?そしてその意見に、

「オフィスカジュアルだって毎日洋服選ばなければいけなくて大変なんだよ!」と言われたらどう感じるのでしょう?

まず人の話を聞け!会話泥棒め!と私は思ってしまいます。
どんな場所でも人が話しているのに自分の話にすり替えてしまう人は嫌われるのではないでしょうか。

まとめ

みんなが働きやすい環境を作っていくことはもちろん最終的な目標です。
ですがその前段階にある性差をなかったことにしてそれを目指すのは、どこかでまたひずみが生まれるのではないか。私はそう感じたので、男性との話を出しました。

多くの方に私が本当に訴えていることが伝われば良いなと感じました。

そして何かしら、パンプスやヒールが強制されてしまう社会を変えるようなアクションが今後できたらな・・・と思います。