また余計なことを・・・

30代、どう楽しく緩やかに生きよう

明けまして、出版社から抗議文が出ました。

あけましておめでとうございます。遅くなりましたが。

私の初めての本「#KuTooーー靴から考える本気のフェミニズム

を出版してくださった現代書館さんが、2回目の見解を出してくださいました。(2ページあります)

www.gendaishokan.co.jp

www.gendaishokan.co.jp

今度はしっかりと弁護士さんから助言をしていただいたそうです。

こちらは自分たちルールではなく著作権専門の弁護士さんにお話を聞いての見解です。
反論したい人もそれくらいのことはしてほしいものです。

法的に問題がないものをいつまでもずっと問題があるかのような印象をつけるような書き込みやそれをリツイートして拡散させ続ける方達に関して、今後は法的措置を検討しています。

すでに過去に別件ですが弁護士さんにお願いしてツイートを削除させたものもあります。私のことを訴えると言っていた方達はいつになったら私のことを訴えるのでしょうか?

いまだに連絡は来ません。

にも関わらず、「石川優実の本は法的に完全にアウト」と言い切っているアカウントもいます。それはこちらでスクショと魚拓も保存しました。ちなみにそのアカウントの方は私の本を持っていないし、全て読んでもいないそうです。すごいですよね。

私が本の出版を取り下げます、とか、謝罪します、とか、私が間違っていましたごめんなさいとでも言わせたいのでしょうか。

私は間違っていないことに謝罪はしません。
法的に問題のない本の出版を取り下げることをしません。
法的に問題がなくてもツイートを使われた人たちの気持ちを考えて謝罪すべきだとでも言うのならばまず、私個人や#KuTooという運動へ対しての侮辱的であったり事実と違うことであったり職業差別であったり誰も言っていないことをさも私が言ったかのように印象付けることを気軽に呟いたことを私に対して謝るべきなのでは。

それらを法的に問題がないのだから謝らないというのならば、私も謝る理由は見当たりません。

「切り取り」「捏造」「著作権侵害」、それらの言葉が本当に私のしていることに当てはまるのか、どのような手段で判断していますか?
まさか誰かのツイートにそう書いてあったから、そんな記事を読んだから、ではないですよね?

私は負けず嫌いですので、このようなことを続けられるとよけい燃えてしまいます。

絶対に黙らないし、さらに行動へのモチベーションが上がります。

本当に私を黙らせたいのなら、私の活動をやめさせたいのなら、私の生意気な態度が気にくわないのなら、私のことはシカトするのが一番効果的です。

だけど目的に対して一番効率的で効果のある方法を選べない#KuToo反対者の方々ですので、今後も私はパワーアップしていくしかありません。ありがとうございます。

 

1月20日発売のFIGARO japon、「かっこいいフェミニストになる。」のページになんと私も掲載していただきました。

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まさか自分がファッション誌に載る日が来るなんて。それもこれも、本当に心の底から、クソリプをいつも絶えず送ってくださる皆様のおかげだと思っています。それがなければ私は頑張れなかったかもしれません。刺激がないと飽き飽きしてしまう性分なもので。(クソリプは私に直接ツイッターで飛ばされたリプライに限りません。ハッシュタグ#KuTooや私のフルネームなどをわざわざ書いたツイートも含みます。)

 

そして最後に、私にいつも声をかけてくださる皆様へ。
クソリプにばっかりかまってしまっていますが、いつも本当に感謝しています。
今年もみんなで、社会の中のおかしいことや女性差別に対して声を上げることはカッコいいことだ、という認識になるようなアクションを起こしていけたらいいなぁと勝手に一人で妄想しています!

 

「石川さんのおかげで救われました」という言葉をいただくたびに、私自身がとても救われています。

今年も無理せず、自分に負担のない範囲でアクションできたらいいなーと思っています。

私がいつも一番大切にしているのは、「自分が活動をやめたいと思わないように自分を保つこと」だったりします。

嫌になりそうだったら少し離れたり、嫌いな人とは会わないとか、笑 これは嫌だと思ったら相手にちゃんと伝えるとか、伝えるのが負担になりそうだったら言わないとか誰かにお願いしちゃうとか、ありきたりだけどやっぱりまず自分を一番大切にしてあげることに力を注ぐことが結果、人のためになるんだと思いますし、実感しています。

全ての人が、自分の心の痛みや違和感、苦痛に敏感になって、自分を救ってあげることができる社会になりますように。

今年もよろしくお願い致します。

33歳になりました!Amazonなどからプレゼントをいただいたり、個人的にお会いしていただいたり、本当にありがとうございます!幸せです!

 

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緊急院内集会のお知らせ&署名提出、ありがとうございました!

こんにちは!#KuToo署名発信者の石川優実です。

6/3、厚生労働省雇用環境・均等局雇用機会均等課へ皆様がしてくださった署名とコメント、そして要望書を提出しました。

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思った以上にニュースになっていてびっくりしています。

ここまでこ協力いただきましてありがとうございました。

提出した要望書はこちらです。

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6月3日署名提出後

  • テレビ
  • ラジオ
    • TBSセッション22

https://www.tbsradio.jp/376492



 

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それにしても海外からの注目がすごいです。日本でこのような動きがあることが珍しい、とおっしゃっていました。

そして、早速昨日の国会答弁でこの件について尾辻議員が根本大臣に質問をしてくださいました。

様々な報道のされ方がしておりましたが、自分の感想を率直に。

6月5日国会答弁後

 

 

まず、こんなに早くこの件を取り上げてくださったことにびっくりしておりますし、嬉しく思います。

まず、やはり残念だな、と感じたことは「社会通念において」という言葉が何回も出てきたことでしょうか。
今回の署名活動は、「怪我をして健康を害しているにも関わらず、マナーとしてパンプスやヒールが義務付けられることはどうなのか?」というものなので、「社会通念とは一体なんなのか?」「社会通念によりヒールやパンプスが必要とされる仕事とは果たしてあるのだろうか?」ということころが論点だったのでは?と思います。

しかし彼のこの発言によって、多くの方がそのことを考えたことも事実だと思います。今まではそれが考えられなかった。それが大きな問題であったとも思います。

ただ、大臣はそこまでなかなか理解していなかったのかな?という印象も受けました。男性にヒールやパンプスの苦労というのはなかなか想像し難いと思いますが、これだけ多くの人がこの件で困っているということ、怪我をしながら働いているということをもう少し重く受け止めてくれたら嬉しいなと思います。

その後の高階副大臣のコメントは、とてもありがたいものでした。「強制されるものではない」とのこと。そして、「職場で強制しているところがどれくらいあるのか私も承知していないんですけど」とのことでもありますので、この度では一体どれくらいの女性が職場でパンプスやヒールなどを義務付けられているのか、ビジネスインサイダージャパンさんが記事の最後にアンケートを載せてくださいました。

>>ヒール・パンプス強制は「業務上必要なければパワハラ」にも。#KuToo 厚労相発言の真意

そして、タイトルにもあります、「#KuToo パンプス押し付けにさよなら!緊急院内集会のお知らせ」を開催します。

参加できる方はぜひこちらで実際に怪我をした経験や仕事を諦めた経験、「職場で女性らしさ・男性らしさを求められて嫌な思いをした経験」を教えていただけたら嬉しいです。

難しい方はぜひ先ほどのアンケートの方で!

皆様の実際の声がとても重要になってきました。
ぜひご協力のほど、よろしくお願い致します。

以下詳細です。

就職活動や職場で、多くの女性たちが苦しんでいるパンプス。
就業規則等でパンプス着用をしいられている場合もあり、外反母趾などの健康被害や、バランスの取りにくさゆえに若い女性の労災の原因となっていること、そもそも女性らしさの押し付けであり性差別的、ハラスメントではないかなど、様々な声が上がっています。

パンプス強要をやめさせるよう求めた1万8,000人を超えるオンライン署名は今週6月3日(月)に厚生労働省宛に提出され、6月5日(水)の厚生労働委員会でも「怪我をした人への強制はパワハラに該当しうる」との大臣の見解や、一方でパンプス強要を容認したとも受け取れる発言もあり、議論が盛り上がっています。

そこで、6月11日(火)夕方に急遽「#KuToo パンプス押し付けにさよなら!緊急院内集会」が開催されることになりました。協力団体としてChange.org JAPANも名を連ねています。

◼️日時   6月11日(火)15時から16時

      *議会の進行状況により開始が遅れる場合があります。

      *開会30分前に開場、議員会館の入り口で通行証をお渡しします


◼️会場   衆議院議員第2議員会館第6会議室

 

皆様の参加をお待ちしております。

そして最後に根本大臣からは、「怪我をしているのに着用を強制することはパワハラになりうる」との意見もいただきました。

このコメントを聞いて、「じゃあ自分は実際に今怪我をしているからパンプスを履かなくても良いのかも、上司に交渉できるかも」とか、「もしかしたら部下でパンプスにより怪我をしている人たちがいるかもしれない、それで履かせていたらパワハラになりうるかも」と考え、着用の義務付けがなくなる会社もあるかもしれません。そうなってくれたらすごく嬉しいな。

尾辻議員は「ジェンダーハラスメント、性差別の観点」からも言及してくださいました。少しでもこの件がジェンダーや性差別であるということが認識されていけばいいなと思います。

とにかく、皆様署名本当にありがとうございました。ここがゴールかしらと思っていましたがここからでした。笑

だけど、皆様が一緒に声を上げてくださったおかげで第一歩になったのだと思います。ここまでこの運動を大きくしてくださって本当にありがとうございます。1日でも早く、多くの人が足に合わない靴を脱げることを願っています。そして、全ての人が「こうしなければいけないからこうする」ではなく、「こうしたいからこうする」が当たり前の世の中になったらいいなと思います。

 

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石川優実

エルジャポンの #KuToo 記事について、私の怒り。

こんばんは。石川優実@ishikawa_yumi)です。

本日は怒っているので記事を書くことにしました。
こちらの記事を読みました。

www.elle.com

この記事以前に、こんなこともありました。

abematimes.com

「何でもかんでも女性差別」とは?

この写真は私ですね。国際女性デー。ウィメンズマーチ東京、私はパレードに参加したのですが、abemaの方が取材しに来てくださったのです。「#KuToo」について。

私のインタビューの後、鈴木さんは#KuTooに関してなのか、内容をご存知でないウィメンズマーチに関してなのか分からないですが、

「なんでも女性差別は他にある幸福の道を見えなくする」「あなたの不幸は女性だからじゃない」とコメントされていました。

ちなみに職場でパンプスやヒールを指定されるのは「女性だから」ですし、鈴木さんがこの番組内では詳しく取り上げていないウィメンズマーチの内容を知っていたとして、その内容は「入試差別をするな」「セクハラをするな」「女性を狙ってぶつかってくるな」という、「女性だから起こる被害」に対して抗議するものでした。

私は最初、自分のインタビュー場面の前に鈴木さんのコメントを見たんです。なので、「変な編集のされ方したのかな」と思いました。

しかし、自分のインタビュー部分はとっても完璧な編集でした。短いながらこの署名活動の全てを伝えてくれたな、と思ってスタッフさんまじグッジョブ!と思ったくらいです。

だからこそ、それなのに鈴木さんのコメントそれ!?と思い残念でした。
「一体なんの話してるんだこの人は」
というのがいちばんの感想です。

まず、鈴木さんのコメント「ヒールを履きたい人もいる」という発言ですが、この前にある私のインタビューでまさに、「ヒールを否定するものじゃない。私たちにも男性の履いているような革靴を履く選択肢が欲しい」と言っていたのです。この発言があっての「ヒールを履きたい人もいる」って、会話が成り立っていない過ぎませんか。

ヒールを履きたい人の話はしていないよ。していないし、否定もしていないよ。ヒールやパンプスを履くことで怪我をしたり歩けなくなる人、合うものが簡単には見つけられない人の話をしているんだよ、と。

で、そこからの「なんでも女性差別は他にある幸福の道を見えなくする」「あなたの不幸は女性だからじゃない」でした。

まず、私たちはなんでも女性差別と言っているわけではありません。女性差別であるものに対して女性差別と言っています。

今回の#KuTooですが、イギリスでは職場でヒールを強制することは性差別にあたるとして法律で禁止された事例があります。私はこれを見て今回の署名をしっかり始めた、という経緯もあります。
署名活動中、多くそうやって女性差別ではないものを何でもかんでも女性差別だ!というから協力する気が無くなる」という意見をいただいたので弁護士さんに相談したところ、女性差別にあたる可能性が高いとのことです。

女性のみにパンプスを強制させることは女性差別にあたる可能性が高い

こちらが弁護士さんにお話を聞いた内容です。

 

法律に則った場合のパンプスは性差別にあたるのか?その可能性

男女共同参画社会基本法第4条では、社会の慣行が男女の社会における活動の選択に対して及ぼす影響をできる限り中立なものとするように配慮されなければならないとしている。

女性がパンプスを履くべきであるという社会の慣行が会社での人事評価や採用につながるとすれば、この考えに反する。

また、男女雇用機会均等法第6条では、配置、昇進、降格などの処分について、性別を理由とした差別を禁止している。パンプスを強制しているのは女性だけ。

つまり、パンプスを履かないことで配置などの差別を行えば、性差別として禁止されかねない。

もしパンプスを履かないことで怒られたり裏に回されたり、などされたことがある人がいたらそれは性差別にあたる。

過去に私の友達で化粧をせずに来たら働かせてもらえず帰らされた子がいたが、それはここに当てはまる性差別。

もしくはセクハラに該当する可能性もある。

男女雇用機会均等法第11条にいう中に入るかどうか。性別による役割固定(女はお酌をすべきなど)を強制するのはセクハラと言われている。

パンプスを強制させられる理由が「足を美しく見せるため」「スラッと見せるため」などの理由ならば当てはまる可能性がある。

女性はパンプスがマナーという社会的な常識から強制させており、美しさのためではないという主張もあるかもしれないが、そもそもマナーとして女性にヒールやパンプスが使われるようになったことには女性に美しさを求める背景があったのだとしたら、セクハラになる可能性がある。

また「性別を理由に行われるハラスメント」がセクハラになるのならば、一般的に想像される性的な言動(エロいこと)とはイメージが違うが、「女性のみに革靴の形を指定し、過度な痛みと怪我、健康被害がある」ということはセクハラに該当するかもしれない。(性別を理由に行われる嫌がらせ)

嫌がらせと言うと悪意があるもののように感じられるが、指定している側に悪意があるかないかは別の話である。

ということで、この件が女性差別にあたる可能性というのは十分にあり得る話なので、ここで「女性差別」という言葉を持ち出すことはごくごく当たり前のことだと私は考えます。 

それをふまえて、「なんでもかんでも女性差別」という鈴木さんのコメントに私は違和感を感じました。

この件に関してはいろんな方が反論をしてくださっていました。

こちらの方のブログがとてもわかりやすく書いていてくださいました。

で、その後のこのエルジャポンでの記事でした。

これは「82年生まれ、キム・ジヨン」の書評なのか?

まず、韓国で大ヒットし100万部以上売れ、日本でも13万部売れている「82年生まれ、キム・ジヨン」のお話なのかしら、と思いきやこの記事を読み終わった後の感想は「なぜキム・ジヨンの話を出したんだろう?」。

そして、「パンプスやヒールが著しく足に怪我をするものであったり健康被害があるものだという認識が抜けているな」ということ。

先ほど長く書きましたが、「この件は女性差別とされる可能性が高いということが考えられていない」ということ。

私たちが今、パンプスやヒールを強制されることをやめて欲しいと訴えている理由として、「怪我をしてまで守らなければいけないマナーとは?そしてそれが女性だけに求められるのは一体なぜか?」ということを述べています。

私たちは彼女のいうような「自由」を求めているのではない。「怪我をしないという人間として生きていたら当たり前に願うこと」を、聞いてくれと言っているのです。

彼女はことあるごとに、「自分でその自由を勝ち取ってきた能力のある人」の話を出します。

これが強者の意見なんだなと感じました。
弱いとされる立場の人がいるからこそ、強いとされる立場の人もいる。

全ての人が強者になることはありません。いろんな人がいることによってこの社会は成り立っています。

そもそも、全ての人が上の立場に行きたいかどうかということもあります。人が仕事をするスタンスはその人その人が決めて良いことなはずです。

すごく頑張って能力があって、上へ上へ行きたい人。
家庭と仕事を両立したいから、雇われる立場で自分に無理のない働き方をしたい人。パートやアルバイトという立場を自ら選びたい人。
それはその人の自由です。

だけれど、パートやアルバイトを選びたい人だって、当たり前に人権があります。怪我をせずに働く権利があります。性差別は誰もされてはいけないものです。

もちろん、自らの能力によってその権利を勝ち取ってきた人は素晴らしいです、尊敬します。だけれど、その人たちは本来しなくても良い努力もしたのではないでしょうか。仕事を頑張るということと、当たり前に全員が持っているはずの人権を得るための努力。頭が下がります。

本来そこに「人権を得るための努力」は、必要なかったはずです。これがなかったら、もっともっと仕事だけに集中できたのでは?とも思います。

能力を持って上にのし上がった方が今の私たちの行動を見て、「甘え」だとか「わがまま」だと感じてしまう気持ちはすごく分かります。だけれど、「自分たちもそうやってきたのだから下の世代たちもそうしろ」では、世の中は良くなっていかないのでは?と感じます。(セクハラを受け流す、ということでもこの話はよく出ますよね。)

抗議だけいっちょまえで結果を出さない女や、抗議自体を目的化した態度は責められるに値するが、例え女性蔑視による判断がない場合も、そのように思わせる社会にも不備はある。正解の見えない、「女だから」がとても丁寧に隠された企業の中で、小さな不条理を蓄積させながら感じるヒール先端、つま先の爪の痛みが、実際のそれ以上に感じられるのはなんとなくわかる。

 #KuToo」はキム・ジヨンを幸福にするかーー鈴木涼美の『82年生まれ、キム・ジヨン』書評より

 

この方の言う「抗議」と言うのは、つまり「足を怪我したくないという#KuTooの運動」や、「女性差別」への抗議のことだと思うのだけれど、これらの抗議は結果を出さなくても全ての人が当然に訴えられる権利のあるものだと私は考えています。

この人は女性差別や人権を訴えても良い人、この人は訴えてはいけない人。そんなものはあるはずがないと思います。生まれてきた人は皆平等なはずなのですから。

全ての人は、自分の健康を保って働くことができなければいけません。それは能力があるとかないとか、その人がどういう人だとか関係がないです。

そしてヒール先端、つま先の爪の痛みは、実際のそれ以上に感じられていません。実際に怪我した分痛いだけの話です。血が出たり歩けなくなったり小指が圧迫されて爪が割れたり。それに対して痛みを感じているだけです。

 

男性同様の熱意や能力

記事のなかでキム・ジヨンがあった面接でのセクハラについてのことが書いてあります。そしてその後に、

男性社員同様、仕事への熱意や学歴も求められている。このあたりに、おそらくヒントがある。

とも書かれています。
セクハラを受けている時点で、もう男性社員同様ではありません。スタートが違う。

よく「女性管理職が少ないのは女性に実力がないからだ、実力がある人はしっかり出世している」というような意見を耳にしますが、果たしてそうでしょうか。

本来の仕事以外に、「セクハラを受けるストレス」「それを受け流さなければいけない技術」「妊娠・出産によって強制的に仕事を休まなければいけない時期があるということ」「女性ということでメイクを強制させられること」「女性ということでパンプスやヒールによって足を怪我しなければいけないこと」「母親なのに働くのかなどと言われ続けること・そのような社会からの圧力」「共働きでも家事の負担が女性の方が多い、もしくは全て女性」などの対応しなければいけない多くのこと。

これらは男性であればそんなにない「負担」かと思います。
これらをなくして、その上で実力で評価されるべきではないのでしょうか?

もちろん、実力が伴っていないのに「女性だから」という理由で出世させたり評価されることもあってはいけません。その評価をしているのは誰でしょうか。

鈴木さんはこの記事の最後に、

女の子だからやらないでいいよ、なんて言ってもらえない忙しい世のなかで歩きかたを模索する私たちに、そこまで気遣う余裕はないから。

と書かれています。この文章に私は、「女の子だからといってやらなくてよかった辛いこととか、あったでしょう。その恩恵を受けておいて、女性差別だとか権利を主張するなんてわがままだ」と言いいたいのかな、と感じました。

ではその「女の子だからといってやらなくてよかった辛いこと」って、どんなことがあったかな。と思い返しました。例えばなんだろう。力を使う仕事を男性が助けてくれることは多々あったなと。

よく男女平等の話をしていると出てくるのですが、「男女平等というなら、重い荷物持てよ」と言ってくる人がいます。

私は、自分より力の弱い人がいたら(ご老人など)自分が力仕事をしますし、荷物を持ったりします。


成人女性と成人男性で、力の強さが違うのは明らかです。そしてそれは、努力によって差がついたものではありません。 
もちろん、男性でも私より力が弱い人もいるかもしれません。その場合、私が力仕事を引き受ける。それが私の考える平等です。

「男女平等というなら、重い荷物持てよ」。
逆に私はそのご老人に、「重い荷物持ってやったんだからお前に平等を訴える権利はない」とは思いません。

女性ということで男性上司が女性社員を優遇することがあるでしょうか。
それは男性上司の意識を変えるべきです。
「女を売りにして」という言葉をよく聞きます。
「女を売りにする」ってそもそもなんでしょう?

コミュニケーション能力が高く、上司との関係を良好なものにできること?
綺麗な格好をしていること?いつも穏やかに誰に対しても優しく接すること?バッチリお化粧をして美しくいること?

不思議です。それらのことを社会に出た多くの女性が求められてきました。それなのに、それを実行すると「女を売りにして」と咎められる。

一体女性に何を求めているのでしょうか。

男性上司の意識が変われば、女性も女性を売りになんてしなくて済みます。
多くの女性が、「仕事ができること」プラス、「女性として気に入られること」を求められます。仕事だけではないんです。私たちは上司にとって都合のいい女性でいなければならないのです。それがどれだけストレスになっている人が多いのか。

男性だったら、どうやって上司からの下心のある誘いをうまく怒らせないようにかわせばいいのかなんて考えなくても良かった。
男性だったら、セクハラにあって仕事を辞めるなんてなかった。全ての男性がそのようなことがないと言っているわけではありません。割合として女性の方がそのような目に遭うことが圧倒的に多いのです。

どうか仕事だけに専念させてください。
そういう意味で男性と同じ土俵に立ちたいのです。
人間関係の問題も男性と同じものにしてください。プラスセクハラという悩みを与えないで。
男性と同じ靴で、仕事に臨みたいのです。
足の痛みにばかり心を奪われず、もっと仕事に労力を使いたいのです。
男性も革靴で痛みを感じているのなら、それでもいいから。まずは同じ痛みにしてほしい。

 最後に、「私は仕事なんてやる気ないけどいいお給料もらって楽して生きていきたいから女使うわー」という女性がもしいたら。

全然賛同できません。真面目に仕事したい女性の足を引っ張らないでほしい、というのが私の正直な気持ち。

男女平等になった時に、そのような方はそういう楽はできなくなるかもしれないけど、ごめんね。男女ともに正当に評価されるということはきっとそういうことだと思います。

 何かと等価交換の人権ではない

よく、「おごってもらったくせに」「優しくしてもらったくせに」「重い荷物を持ってもらったりしたくせに」「セクシーな格好をしていたくせに」などの言葉を見ます。

これらはセクハラにあったり、女性差別を訴えたりすると投げつけられる言葉です。

女性の人権は(今は女性の権利の話をしていますので女性の権利と書きましたが、全ての人の人権は、です。)奢ったり優しくしたり重い荷物を持ってあげたり、セクシーな格好をしていたからといって他人が奪えるものではありません。
等価交換ではありません。

奢ったり優しくされることを女性の優遇と考え、なのに女性の権利を訴えるのか!という意見を見ますが、全く別のお話です。

奢ることも優しくすることも、したい人がすれば良い話です。したら相手の意思を尊重しなくても良いものでは決してありません。

少し冷静に考えればわかることではないでしょうか。

何かをすることによって相手を支配できると考えているならば、改めた方が良いと思います。

邪魔しないで。

とにかく悔しかったです。
せめて邪魔しないで。
今も多くの人がパンプスによって怪我をしています。
多くの人が女性差別に苦しんでいます。
協力してくれなくて良いから、邪魔しないで。

そんな気持ちでいっぱいだったのでこの記事を書きました。

まとまらない文章でごめんなさい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

#KuTooに関わってくださった皆様へ、感謝の気持ちを込めて。

こんにちは。石川優実@ishikawa_yumi)です。

今私は、#KuTooという署名活動をしています。

>>https://www.change.org/p/厚生労働省-kutoo-職場でのヒール-パンプスの強制をなくしたい

職場でのヒール・パンプスの強制をなくしたい!というものです。

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この署名に賛同してくださった男性へ。

ご自身のことではないのに、署名をしていただき本当にありがとうございます。その優しさに、多くの女性が救われます。

そして、引き続きお願いがあります。私たちは、自分たちの権利を取り戻すことにいっぱいいっぱいになってしまって、余裕がないことがとても多いです。

今回のように足を怪我しながら仕事でパンプスを履いたり、その運動をして多くの反発を受けたり、仕事も家事も完璧にしたり、痴漢や性犯罪に遭わないように、それでも遭ってしまった時に責められないように常に気を張ったり、仕事中のセクハラを笑って受け流す技術を獲得したり、時に入試で差別されたり、時に駅で男性に狙ってぶつかって来られたり。

男性のスーツやネクタイの問題まで、今は頭も体も使う余裕がないのが正直なところです。

もし、今後、今回のパンプスの件のように「あれ?これは女性は負担が大きいんじゃないか?」と感じることがあったなら。
あなた方が負担でなければ、何かアクションを起こしてくださると本当にありがたいです、助けられます。(もちろん、ご自身で大変なことがある時は大丈夫です。)

どうしても、様々な決定権が男性にあることが多いです。私たちが訴えるよりも、効果があるのが現実だと思います。

そうなれば私たちも、男性が抱えている世間から求められるプレッシャーや男らしさなどからの解放のお手伝いができる時がきっときます。

私たちが妊娠出産で強制的に1年以上仕事を休まなければいけなくなっても、それを理由にまだ結婚もしていないのにいずれするだろうと勝手に決められ、雇わないでおこうと思われず、家事育児を男性と同じに配分できたり、子どもの頃から「女の子だから大学行かなくてもいいよね」と言われなかったり、時に入試で差別されたりせず、家庭に入っても働きたいと言ったらわがままと言われず、男性と同じように仕事に打ち込めれば・・・

「男性は女性と食事に行く時に奢らなければならない」
「男性は一生家族を養わなければならない」

というプレッシャーから解放に導くことができるかもしれません。(もちろん、女性にご馳走したい!俺が一生養っていきたい!という方は、お相手が納得していればそのままで大丈夫ですよ。男性にご馳走してもらうことが嬉しい女性もたくさんいます。)

だけれど人間は一人一人違うので、「一生養ってくれなくていいから私にも仕事をさせてくれて家事も半分」を望む人もいるかもしれませんし、仕事をしたくない男性もいるかもしれません。

現状、このような方達の意見は軽視されがちです。

「男らしさ」「女らしさ」。私はこの言葉が嫌いではありません。
だけれど、それを他人が強制することは違います。
「男らしくいたい」「女らしくいたい」「男らしくいたくない」「女らしくいたくない」、それらを自分で決められるような世の中になってほしい。

こうなれば、今より幸せになる人はいても、不幸せになる人はいないはずです。

そして、こんな世の中になるには、あなた方のような私たち女性に寄り添ってくださる男性の存在が必要不可欠です。

どうぞ今後も、引き続き仲良くしていただきたいです。
そして、もしもあなた方も生きづらいことがあるならば、ぜひ恥ずかしがらずに教えてほしい。

私たちの口をふさぐためではなく、そのようなことを打ち明けてくれるのはとても嬉しいことです。きっと、私たちにも何かできることがあると思います。

お互いに連携して、より良い未来を目指しましょう。

ヒールが好きなのに署名をしてくださった女性へ

今回の署名で、ヒールやパンプスが好きで、特に強制もされておらず辛い思いをしているわけではないのに、優しさや未来の女性たちのために署名をしてくださった女性の皆様へ。

本当にありがとうございます。
あなたたちの優しさがを裏切らないために、絶対に「パンプスやハイヒールが悪」なんていうことにはならないように細心の配慮をして運動を進めていきたいと思っています。

どうしてもニュースなどになると、全てを伝えることが困難になり時にはパンプスやヒールを否定していると受け取られてしまうことが多々あります。(取材を受けた際には必ずそうではないと伝えているのですが、文字数や時間など限られた物の中でお伝えする場合それが省かれてしまうこともあります、ごめんなさい)

選択肢が増えた後も、パンプスやヒールを好んで履く方達が悪い立場に絶対にならないようにします。引き続き、素敵なパンプスやヒールを皆様が心から楽しんで履くことができますように。

同じ思いで署名してくださった女性へ

この度は、私のちょっとした愚痴ツイートから広まったこの運動に共感・賛同してくださり本当にありがとうございます。

あなたたちが「私も」と言って下さらなかったら、この運動は生まれませんでした。
ずっと、心にしまいながらどこか疑問を持ちながら、足を痛めるか今の仕事を諦める、そんな人生を辿っていたと思います。

私はこのように元々芸能の仕事をしているし、「#MeToo」のことがあってからは女性の人権についての発信をしていたので、このことで何か立場が悪くなってもそれは活動の一環なので大した打撃ではないのですが、皆さんはそうではない方も多いと思います。

中には、この署名活動をご自身のSNSで広めようとしてくださったところ、心ない言葉を浴びせられた方もいるそうです。本当に申し訳なく思います。

私自身も、最初のつぶやきから親しくしていた友人から「逆差別」「フェミを盾に何でも言っていいと思っているように見える」など言われ、縁を切ったなどのこともありました。

それだけ、おかしなことに声を上げることへのハードルが高いのだと思います。この日本で、特に女性の場合。

それなのにもかかわらず、本当にありがとうございます。

どうか皆様の私生活の負担にならない程度に、今後も引き続きお付き合いいただけたらと思います。よろしくお願い致します。

私や#KuTooに対してクソリプを下さった皆様へ

最後に、私や#KuTooに対してクソリプを下さった皆様へ。
あなた方がハッシュタグをつけてツイートをたくさんしてくださるおかげで、すごく流行っている運動のように広まりました。
女性が声をあげたり、差別に関しての運動をするとこんなに意味不明なバッシングがたくさんあるんだ、ということも可視化されたと思います。

そして、あなたたちのたくさんの意見に対して一つ一つ対応していくことで、私が厚生労働省にこの署名を出す時に明確に説明しなければならないこと(なぜこれが性差別にあたるのか、実際に指定されている会社はあるのか、どれくらいの怪我をしているのか、TPOはどうなるのか、など)を、私は最初に署名を始めた時と比べてかなり早く簡潔に答えられるようになってきました。

これは本当に、大げさでなくあなたたちのおかげです。
ハイヒールやパンプスの歴史や男女雇用機会均等法など、調べなくてはいけないことにも気付き目を向けることができました。

本当にありがとうございました。

よろしければこれからもどうぞ、よろしくおねがいいたします。

ご安心ください、この運動がうまく言っても、あなたたちの人生に何の変化もありません。引き続きハイヒールやパンプスを履く女性もたくさんいるでしょう。

うまくいけば、男性の革靴からも解放されるかもしれません。
楽しみに待っていてください。

#KuTooに関わってくださった皆様へ、感謝の気持ちを込めて。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

本当に心から感謝しています。
全ての人が例外なく、幸せな人生を送れますように。

 

 

仕事でパンプスやヒールを強制されてしまう話#KuToo

こんにちは、石川優実@ishikawa_yumi)です。

連日の立ち仕事で足と腰が死にそうだったので昔のことを思い出してこんなことを呟きました。

 

 

高校を出て、観光の専門学校に入学しました。その際、学校の研修でホテルのラウンジに泊まり込みでバイトをしました。

その時、パンプスで足を怪我しまくったので、(靴擦れ、小指の爪が削れる・血が出る、足の指の変形)、私はその研修が終わった後専門学校ごとやめてしまいました。

靴がペタンコで、つま先がもっと広いものだったらよかったのにな、と思いました。

みんなはすごいな、我慢できない自分はダメなのかなぁとか甘いのかなぁとか、なんで合うパンプスに出会えないんだろうってその後14年間ずっと思ってきました。

そして先週。私は今葬儀のアルバイトをしているのですが、こちらもパンプス指定です。ヒールは一応5センチくらいをと言われましたが、ごまかしつつ3センチくらいの「幅広」と書かれて売っていたものを使っています。

行き帰りはスニーカーに履き替え、現場入りする前にパンプスに履き替えます。ただでさえ荷物が多く遠くの現場まで行くのに、邪魔だなぁ、けど会社で決められていることだし、というか世間一般的にそういうものだし、と思ってアルバイトをしていました。

そのバイト中、同じ現場で働く男性スタッフが靴を脱いで和室に上がっていたので、何気なくその男性の革靴を揃えました。

その時に思ったのです。

「私もこの靴で働きたい・・・羨ましいな」と。

ホテルのラウンジの仕事も今の葬儀の仕事も私としてはすごく好きなお仕事ですが、いつも足の痛みと戦っています。正直、

「なんでこんなところに労力を使わなければいけないの?」という気持ち。
仕事をする上で、解決方法を考えるところ・お金をかける大事なところはもっともっと他にあるように思えたからです。

そんな中、先ほどのツイートを何気なく呟いたところ多くの方から共感をしてもらえたということです。

同じように感じている人がこんなにいたんだ、ととても嬉しく思いました。

パンプスやヒールが指定されることの問題点

私が思う、パンプスやヒールが指定されることの問題点をまとめます。
大きく二つの問題が私の中であります。

1、同じ業種の中で男女の履物に違い・差があること

私が今回、この呟きをしたきっかけは自分が男性の靴に注目したことでした。
「同じ業種・雇用内容でなぜ男性は革靴で、女性はパンプスやヒール指定なのか」。

男性もヒールを履いていたら、「この業種にはパンプスやヒールが必要な意味があるんだな」と思います。それを踏まえての抗議になります。

しかし私の件は違いました。
男性がパンプスでもヒールでもないならば、この仕事にパンプスやヒールは必須ではないわけです。

私の希望はまず、「男性と同じ革靴にしてほしい」。そう感じました。
私の想像ではパンプスやヒールよりは革靴の方が足に負担がなさそうだと感じるからです。

革靴もつらいと言っている男性が「俺もつらいんだからヒールやパンプスを履きたい!」と言ってこないのがその証拠なんじゃないのかなと感じます。

2、身体に負担のあるものを仕事をする上で強制することの意味

そして、二つ目の問題点が身体に負担のあるものを仕事をする上で強制することの意味、です。

ここに来て男性の革靴・ネクタイなども同じようになくなって行くといいなと思います。

謎のビジネスマナーがたくさんあるなぁと感じますが、とにかく生産性がなく合理的でないと思います。

本当にその仕事を発展させて行くためには必要なのか、むしろ無くした方が効率が上がるのではないのか。そう思えるものはたくさんあるので、見直しが必要なんじゃないかと思います。

論点がズレていると感じる意見もたくさん来ました。

今回、たくさんの意見が私の元へ来ました。

一つ言いたいことは、先ほど例に挙げた問題点1を飛ばして2に行こうとするのは私はとても違和感を感じる、ということです。

私に来たリプに、「革靴だってつらい」とか、「男性とか分けるから意見を聞く気が無くなる」「差別の仕返し」などがありましたが、私は今回同じ職種なのに男性と女性の靴が違うことについて言及をしました。男性がつらいと言っている革靴を私は履きたいのです。

男性より楽をしたいわけではありません。男性と同じにしてほしいのです。
なぜ、「女性が男性と同じにしてほしいと訴えること」が差別にあたるのでしょうか。

「ビジネスの場なのだから、なんでもかんでも廃止にできないのが社会というもの。歩み寄りが必要だ」というリプも来ましたが、男性の革靴がビジネスの場で許されているのだから、そこに私たちが揃えることがなぜ叶わないのか。

「履かなくて良い仕事を選べば良い」に関しては、このような理由で職業の選択が狭まること、そしてそこに性差があることを私は問題点としています。
男性はホテルの仕事を選ぶときに、「パンプスを履けないんだったらこの仕事を諦めろ」とは言われないわけです。

「良いパンプスを選ぶ努力をしろ」というような意見ももらいましたが、だからそもそもパンプスである意味は?と言っているのです。男性と同じ革靴になったらその意見だって分かります。
だけれど現状違います。

私がパンプスやヒールについてツイートをしたとき、本当にたくさんの「男性だって」というリプが来ました。
男性も困っているならば、そのときそのときに声をあげてください。意見を言った女性を黙らすための道具として使うのはもうやめてください。

これほど不毛な会話はないと感じました。
「ヒールやパンプスはつらい、男性と同じ靴を履きたい」に対して「男だって大変なんだ」じゃあ、こちらもそちらも何も解決しないじゃないですか。

女性の「同じにして」を差別や優遇・わがままと感じるのはなぜ?

女性専用車両でもよく話題に出ますが、女性が男性と同じになろうとすると必ず「逆差別」「女性優位」などと言われます。

女性専用車両は男性と同じように性犯罪に遭わずに電車に乗るためのものだし、今回のヒール・パンプスだって男性と同じようにつま先のつまった靴やヒールのある靴を履かなくてもよい状態で働ける権利が欲しいわけです。

男性の革靴を飛び越えてスニーカーにして!と言っているわけではないんです。

今のように割合として男性よりも女性の方が性犯罪に遭いやすい状態、女性の方がヒールやパンプスを履いて仕事をしなければいけない状態、この状態を男女は平等だと思っているから、本当に女性が男性と同じところに来たときに違和感を感じ、男性より上になったような気になってしまうのではないでしょうか。

男性もつらい思いをしているなら、私たちが声をあげたときだけでなくもっと意見を言って欲しい。

女性がオフィスカジュアルで男性はスーツ指定・女性は髪型自由で男性はダメ、これらは私のヒールやパンプスの問題と同じものだと思います。
私は男性にそのように言われたら、「そうだよね、なんで女性は茶髪にしてよくて男性はダメなんだろうね」となります。

男性が私たちと同じようにスーツを脱いでオフィスカジュアルで出勤して来たり、同じように髪の毛を茶色にして来ても私たちは何も困らないからです。
私たちと同じことができるようになっただけなのですから。

男性が「スーツは夏なんか熱中症にもなるからきつい。女性はオフィスカジュアルでいいなぁ」と訴えることに違和感は感じますか?女性に対する差別的発言だと思うでしょうか?そしてその意見に、

「オフィスカジュアルだって毎日洋服選ばなければいけなくて大変なんだよ!」と言われたらどう感じるのでしょう?

まず人の話を聞け!会話泥棒め!と私は思ってしまいます。
どんな場所でも人が話しているのに自分の話にすり替えてしまう人は嫌われるのではないでしょうか。

まとめ

みんなが働きやすい環境を作っていくことはもちろん最終的な目標です。
ですがその前段階にある性差をなかったことにしてそれを目指すのは、どこかでまたひずみが生まれるのではないか。私はそう感じたので、男性との話を出しました。

多くの方に私が本当に訴えていることが伝われば良いなと感じました。

そして何かしら、パンプスやヒールが強制されてしまう社会を変えるようなアクションが今後できたらな・・・と思います。

 

SPA!への批判を「フェミニストは性に奔放な女性を悪とするのか」と受け取る人がいる現象について

長くなりましたが、タイトルにある通りです。

SPA!「ヤレる女性大生ランキング」批判署名活動

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SPA!の「ギャラ飲みでヤレる女性大生ランキング」に対して「女性を軽視した出版を取り下げ、謝罪してください」という署名活動がされ、実際に販売停止、謝罪文が発表されたというものです。

この件自体の内容は、もうすでに色んなメディアが取り上げているので割愛します。

www.buzzfeed.com

 

news.yahoo.co.jp

www.danshihack.com

このSPA!の件が炎上して私が思ったことは、
「ヤレる」ってすごい嫌な表現だな。女性側の意思が全く見えない。
「セックスしたい」だったらここまでならなかったんじゃないのかな?
つまり、「ヤレる」という言葉には性行為を行う際に一番大切な「性的同意を得る」ということが全く考えられていない印象を与え、ただでさえ同意を取るということが軽視されがちな日本で、(海外ではセックスをする際にアクションを起こす側が同意を取ることが常識とされている、詳しくは

>>#Metooしたグラビア女優・石川優実が聞く、大切な「性的同意」のこと - wezzy|ウェジー

>>「性的同意」について知ること。大学生にとって性暴力は身近な出来事だから - wezzy|ウェジー

を読んでいただきたい。)更に相手を尊重しないセックスを助長するのではないのか。
それをまだ未成年もたくさんいる(成人していても同意のない性行為はダメですが)大学生でランキングをつけているなんてありえないな。

ということ。

そして多くの人のSPA!への批判は、様々な記事やツイッターでの色んな人の呟きを見て、私の感じていた上記のこととそんなに遠くないんじゃないのかな?という印象を受けました。

なのですが。

SPA!への批判を「フェミニストは性に奔放な女性を悪とするのか」と受け取る人がいる現象について

 

このあたりのツイートでしょうか。

これらの意見、すごく「ズレているな」と感じるのは私だけでしょうか?

「女性が自己決定として性体験豊かになり、そういう女性が多い大学という意味だとしたら、何が悪いんだろ。」

→そういう意味には思えないので批判されたのだと思います。

「女がセックスに奔放で何が悪いのか。」
→誰が「女がセックスに奔放なのはいけない」と言ったのか。

ちなみにろくでなし子さんにこのようにツイートを引用させてもらったら

 

このようなお返事をいただきました。

お返事をいただけたのは嬉しかったのですが、どうしてもズレていると感じます。

と返信をしたのですが、その後こんなことを呟かれていて、更に「ズレている・・・」となってしまいました。

 

もちろん、色んな考え方があると思います。なのでろくでなし子さんの「女が奔放で何が悪い」も、考え方の一つだしむしろ私も同じ意見です。
女が自分の意思でセックスを色んな人とすることは何も悪いことじゃないし、そうなってほしい。(もちろん、したくない人はしなくて良い。)

なんだけど、ここで言いたいのはそこじゃなくて、そもそも「女が性に奔放で悪い」なんて言ってないってことです。

ろくでなし子さんは説教・考えの押し付けだと思われたようですが、果たして本当にそうでしょうか?

自分の主張を間違って受け取られていることに対しての主張は意見の押し付けなのでしょうか・・・

私や他の署名活動をした多くの人たちが、「女が性に奔放なんてダメだ!出版を取り下げろ!謝罪しろ!」と主張していたのならそれに対してのろくでなし子さんの意見として何もおかしなことはありません。

だけれど、そうではないんです。

「あなたは私たちの言葉をそう受け取っているけれど、私たちはそんなこといってませんよ、私たちの主張はこちらです」

それって、意見の押し付けとか説教とかではなく、ただ単に勘違いへの訂正というか。

「あなたは間違っています、私の意見を聞きなさい」
ではなく、
「あなたは私たちの意見を勘違いして受け取っていうように思えますが、正確に受け取ってもらえますか?」

と伝えたいわけです。

キズナアイ事件の時も同じようなことが起こりました。
「エロいから批判しているんじゃないんです、教える側と教えられる側の男女の割合、現状女性の尊厳が軽視されていること、それらの出来事があっての批判なんです」

としっかり伝えても、それに対しての返答はなく
「エロいからダメなんて、女性を軽視しているのはそちらだ!」
と返ってくる。

エロいからダメとか言ってない・・・

www.ishikawayumi.jp

>>クソフェミはどこにいる?女性の選択の自由とは。 - また余計なことを・・・

今回のろくでなし子さんも結局、「ヤレるという言葉は女性の自己決定権が感じられず、そこが問題視されて批判が起きていますよ」と伝えてもそれに対しての意見は見つけられませんでした。

この現象はなんなんだろうか・・・

実際にろくでなし子さんは、「女が性に奔放であることはいけないことだからSPA!を批判します!」という人をそんなにたくさん見かけたのだろうか?
そして、それはフェミニストだったのだろうか?

私も私で、やはり見たいものしか見ていない部分はあると思うのでそのように言っている人がたくさんいるならば教えてもらえたら嬉しいです。

そして、SPA!を批判しているフェミニストがみんな「性に奔放な女は悪だ!」と言っているわけではない、ということも知ってもらえたらな、と思います。
(というか私の周りはそんな人いなくて、みんな女性も主体的に性を楽しめる世の中になってほしい、と願っている人がとても多いのだけれど・・・)

 

こちらのツイートに大変共感しました。
そう、主体的に性を楽しむ女性はきっとヤレない女性だよね。自分でやるやらないをしっかり決めることができる女性なんだから。

とりあえず、明日行われる大学側とSPA!編集側のオープントークは聞いてこようと思っています。

www.facebook.com

良かったらこちらの「私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない」を読んでの感想を書いた記事も読んでね!

 

www.ishikawayumi.jp

 フェミニズムや男女平等、ジェンダー問題に興味がある人へのオススメの本。

 

フェミニストであることをめんどくさがられたって

最高な一冊を読みました。

知人とジェンダー問題について話をすることはありますか?

この記事を読んでくれているのはフェミニストの方でしょうか?

もしそうならば、あなたはジェンダーの問題の話をする際にこんな気持ちになったことはありませんか?

「ちょっと強く言い過ぎたかな?」

「もっと優しく言ってあげなければいけなかったかな?」

「言い方を考えなければ伝わらないかな?」

「めんどくさい女だと思われたかな?」

「うっとおしいと思われたかな?」

「敏感すぎる、つまらない女だと思われたかな?」

「もう遊びたくないと思われたかな?

「みんなで私のこと、あいつはうるさいって言ってるんじゃないかな?」

私は、2017年末に
>>#Me Too「私も。」|石川優実|note 

という記事を書いてからこの1年で、自分なりにジェンダーや男女平等、性差別の問題を勉強してきました。

もちろんまだまだ知らないことはたくさんたくさんありますが、今の時点で私が知ったことは、「女性であるということで受けてきたたくさんの差別があった」ということです。

家の電話にいたずら電話がかかってきて、知らない男に「オナニーしたことある?」と聞かれること。

道を歩いていると知らない男が突然タメ口で話しかけてくること。無視すると「ウゼー」などと言われること。

高校生の時に個人経営のマッサージ屋さんでバイトをしていて、(普通にタウン誌などにバイト募集が載っていた)個室で男性客相手にマッサージをしていたらレイプされたこと。(何が起きているのか理解できず、何も言えなかったし思考回路が停止した。終わった後3000円置いていかれ、私が泣いていたので雇い主も慰めてきたが怒ってくれなかったので悪いことなのかどうかの判別もつかなかった)

初めてピンク映画にキャスティングされた際、監督にミニスカートを履いてくるように言われたこと。そして顔合わせの後監督の事務所に一人で呼ばれたこと下着を付けずに来るように指示されたこと。

価値がないから早く脱げと匿名の掲示板やブログのコメントに書かれたこと。

グラビアで勝手に乳首を出されたこと。

性接待を強要されたこと。

性接待の詐欺にあったこと。

街で男の人にぶつかられること。

テレアポのバイトをしている時に「女じゃ話にならない」と言われたこと。

飲み屋に行くと見た目のことを言ってきたり、結婚していないことや子どもがいないことについて説教されること。

芸能の仕事以外の場面で、見た目をジャッジされること。

正論を淡々と冷静に話すと「怖い」とか言われ、逆に気持ちを込めて話すと「ヒステリー」と言われ話を聞いてもらえないこと。 そしてそれを女性のせいにされること。

ツイッターのDMで性器の画像が送られてくること。「やらせろ」などのDMが来ること。

書き出したらきりがないのでこの辺りにしておきますが、これらはきっと私が「女性」だからだと思います。

男性であったらこの被害のほとんどはなかったんじゃないかと思います。

女性であったから受けた被害なので、性差別です。 今までずっと、なんて説明していいのか分からないこの恐怖と怒りは、性差別が原因だったわけです。

「女性」であるから受けた被害、のはずなのに・・・

それを知った私はとてもとても心が軽くなりました。だって、私が嫌な思いをする原因は私の性格とか行動とかじゃなく、「女であること」だったのですから。

それと同時に、すごくしんどいこともありました。それは、仲の良い人が当たり前に性差別をする場面に幾度となく出くわしてしまうからです。そしてそれに気づいてしまうからです。

今まではほんの少しの違和感であったことが、明確に「これは女性蔑視だ」と分かってしまうからです。あぁ、これ、本当にしんどい。

だけれど気づいてしまった以上、黙っているわけにはいきません。
戦います。なぜそれが性差別になるのか、女性の意思を無視していることになるのか、女性を同じ人間としてみていないと言うことになるのか、色々なミラーリングや他の犯罪の例を出したりして、懸命に説明します。

だけれど、こんなふうに言われたことはありませんか?

  • 考え方の違いだから。
  • 各自の正義があるからね。
  • 女性専用車両は?
  • 今の時代男尊女卑なわけないじゃん。
  • 男だって大変なんだよ。
  • (痴漢問題の時の)冤罪の問題はどうするの?
  • 女とか男とかの話してねーから!
  • もっと伝わりやすい言葉で言わないと伝わらないしそれじゃあ何も変わらないよ?
  • 差別は無くなんねーんだよ。
  • そんなの一部でしょ?
  • 女は男に力で頼ったりするのに権利を主張するのか?
  • むしろ女性優遇されてるでしょ?
  • 女とか男とかじゃなくてお前の問題でしょ?
  • 俺の周りにはそんなやついないよ、お前の周りに変な人が寄って来るだけじゃない?

etc...あるあるすぎませんか?
これ、ツイッターではよくあるんです。セクシストとのやりとりは大体こんな感じです。だけどね、現実世界でもいるんです。びっくりです。

私は2018年、たくさんの仲の良かった男性と言い合いをしました。

その内容は大体先述した感じです。

私って、めんどくさい女?

そしてその言い合いをしたあと必ず私は私に、こんな悪口を浴びせるのです。

「うるさい女だな」

「めんどくさい女だな」

「笑って流せよ、飲みの場なんだから」

「ムキになってみっともない女だな」

「みんなお前のことうるさいやつだって陰で言ってるよ」

「なんで相手に伝わるように話してあげられないの?」

「ヒステリー女」

「敏感すぎる」

「空気の読めない女」

「意見の合わない人を排除だけして自分の考えだけを押し通そうなんて、ただのわがままだよ、相手の考えも受け入れる努力をしろよ」

こんな感じです。この1年間、常に頭の中にもう一人のこんな私が存在していました。そしてそれはとても苦しいことでした。

そんな私を救ってくれたのが最初に紹介したこの本です。

私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない

最高でした。とにかく全てのフェミニストの方に読んでもらいたい。

よくよく考えてみると、「理解させるために頑張る」と言うことには矛盾があります。理解はもともと、してもらうことではなく、することだからです。

「私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない」

            イ・ミンギョン著  すんみ・小山内園子訳 

引用したい文が多すぎて、書ききれないのでこれだけ。

全ての文が私の心を解放してくれました。

 

そもそも、「性差別がある」と言っているのに「ない」と言う、それ自体が性差別です。相手の話を聞こうとしていないのですから。

そして、本来差別の問題は自ら知るべきなのです。
彼らは子どもじゃありません。
何度も「女性蔑視が日本にはある」ということを知るヒントになる出来事はあったはずです。

差別の問題は、人権の問題です。許される問題でもなければ、「考え方の違い」などで済ませる問題ではありません。「差別はしてはいけない」、これしかありません。

にも関わらず、自分が差別する側だということに気づくチャンスがあったにも関わらず何も考えずに、性差別をなかったことにする。それはもう立派なセクシストです。

そのような思考停止している人に、私たちが何か教えてあげる必要はありません。

私はもう普通に軽蔑をして縁を切ることにしました。
優しい私たちは、時にセクシストにまで同情してしまいます。

だけど、そんな必要はない。
シャットダウン!
めんどくさい扱いして来る時点で、関わる必要のない人です。私の人生に必要のない人です。

そんな人に頭の中を支配されるより、もっと自分のことを大切にしてあげたいです。
差別の問題について真剣に向き合って、たくさんの人の幸せを心から願っている純粋な自分を責めるなんてもうやめましょう。もっともっと自分を讃えてあげたい!

それでも、時にやはりそんな会話になってしまうことはあるかもしれません。
その時には、「こういう返しをしましょう集」も載っています。

 

「そういうこと言うヤツ、はじめて生で見た・・・」
「逆差別ってどういう意味?キミのことばで説明してくれる?」
「あれ?いつから女だったわけ?なんで知ったような口きいてるの?」
「そういうニブい人が差別を助長するんだ、気をつけな」
「ニブくてフェミニズムを支持できないことをこっちの言い方のせいにしないでくれる?卑怯だから」

 

あぁっ!本当に全て紹介したいくらい・・・これだけでも、スカッとしませんか?これらの言葉は、

  • 「逆差別」の登場 
  • マンスプレイニングのはじまりはじまり〜
  • 「あんた、いったい何様」系男子
  • 「死んでもボクはセクシストじゃないぞ」系男子

などのシチュエーション別に紹介されています。
もうこのシチュエーションだけ見ててもあるあるすぎて笑えます。

フェミニストであることをめんどくさがられたって

もし、性差別のことで言い合いになり、自分を責めてしまっている人がいたら、そんな自分の優しさをぜひ抱きしめてあげてください。
そして、性差別をされて怒っても良いということももっともっと自分に言い聞かせてあげてください。

そしてこの本を読んでください。
心が解放されます。
まるで新しい世界に来たように、清々しい気持ちになれます。

どうかフェミニストの皆さんが、差別をなくしたいと願っている皆さんが、これ以上心を傷つけられませんように。
穏やかに生きられる毎日が訪れますように。

時代はきっと確実に変わっていっています。
私はほんの少し最近学び出したひよっこだけれど。
今までずっと頑張って来てくださった先輩たちに感謝をして。

全ての人が自分ごとと考えられる日が来ますように。

 

 

同じタバブックスさんからは出ている小川たまかさんさんの『「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を』

こちらも「私たちにはことばが必要だ」と同じくとっても売れているそうです!

フェミニズムの本が売れているって嬉しいことだし、そういう時代になって来たんだなぁと感じます。

小川たまかさんへのインタビュー記事はこちら

wezz-y.com

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